『リック・ルービンの創作術』著者、リック・ルービンの音楽業界における偉大なる経歴をご紹介
これまでに聴いてきた「名盤」や「名曲」の中に、著名な音楽プロデューサー、リック・ルービンが手がけた作品がどれほど含まれているか、皆さまはご存じでしょうか?
その作品の数々に触れると、リック・ルービンという人物のこれまでの経歴はもちろん、彼がどのようにして並外れた才能やクリエイティビティを育んできたのかという点に、きっと興味をお持ちいただけることでしょう。
2024年12月19日に、リック・ルービンの著書『リック・ルービンの創作術』を、当出版レーベル、ジーンブックスより発売します。
本書は、著者の長年にわたる経験と仕事術を凝縮した「創造性を高めるための指南書」として、2023年にアメリカで出版された後、世界25か国で翻訳されるなど、大ベストセラーとなり世界的に話題となっています。
本書刊行に先立ち、「リック・ルービンとはどのような人物なのか?」と興味をお持ちの方に向けて、著者の経歴やプロデュースしてきたアーティスト、手掛けた作品などをご紹介します。
リック・ルービンとは
・「世界最高」と謳われる究極の音楽プロデューサー
・9度のグラミー賞を受賞(2024年11月現在)
・TIME誌2007年「世界で最も影響力のある100人」に選出
・「どのジャンルにおいても最も成功したプロデューサー」(Rolling Stone誌)
・1980年代より主にラップ、ヒップホップのプロデュースを手がけ、ヒップホップを世界でメジャーな音楽ジャンルとして確立させた”ヒップホップの仕掛け人”
・2007年から2013年までコロムビア・レコードの共同会長を務め、従来のレコードビジネスからデジタル時代への移行に貢献
・Def Jam Recordings共同設立者
・アメリカン・レコーディングスの創設者
リック・ルービンは、1984年、大学在学中にDef Jam Recordingsを創設して以来、音楽業界に多大な影響を与えている、世界的に著名な音楽プロデューサーです。「創造性の指導者(グル)」とも称され、アーティストが最高のパフォーマンスを発揮できるよう導く手腕に優れ、その才能を通じて数多くの名曲や伝説的な名盤を生み出してきました。
彼と仕事を共にしたアーティストたちは、「リック・ルービンは、快適で信頼に満ちた環境を提供し、アーティストが創造性の核心に触れる手助けをしてくれる」と、他のプロデューサーとは一線を画す特別な才能を絶賛しています。
これまでにリック・ルービンがプロデュースしてきたアーティストには、アデル、Jay-Z、トム・ペティ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ジョニー・キャッシュ、スレイヤー、ラナ・デル・レイ、カニエ・ウェスト、ブラック・サバスといった、ジャンルを超えた世界的なトップミュージシャンが名を連ねています。いずれのアーティストも、彼との共同制作によってキャリアを象徴する名作を生み出してきました。2023年には、Z世代に絶大な支持を得るアーティスト、beabadoobee(ビーバドゥービー)のアルバム『This Is How Tomorrow Moves』をジェイコブ・バグデン氏と共同プロデュースしました。このアルバムは、カリフォルニア州マリブにあるルービン所有の「シャングリ・ラ・スタジオ」でレコーディングされたことでも注目を集めました。
リック・ルービンの功績は、数々の受賞歴にも表れています。これまでにグラミー賞を9回、CMA賞を2回受賞したほか、Spotifyの「レジェンダリー・ジーニアス・アワード(Legendary Genius Award)」受賞、レコーディング・アカデミー「会長功労賞」、デヴィッド・リンチ財団「Lifetime of Harmony賞」など、名誉ある賞を多数受賞しています。
その卓越した音楽的洞察力と創造力により、リック・ルービンは現代音楽の歴史に欠かせない存在として、その名を不動のものとしています。
主なコラボレーションアーティスト
アデル
ジョニー・キャッシュ
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
ビースティ・ボーイズ
スレイヤー
トム・ペティ
エミネム
ザ・ストロークス
システム・オブ・ア・ダウン
ジェイ・Z
リック・ルービンがプロデュースしたアルバムの中から9作品をご紹介
●アデル『21』
グラミー賞「最優秀新人賞」ほか主要3部門を含む6部門受賞
2009年、第51回グラミー賞「最優秀新人賞」および「最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス」の2部門を受賞した天才シンガー、アデルのセカンド・アルバム。シングル“Rolling In TheDeep”をはじめ、楽曲のほとんどは敏腕プロデューサーのリック・ルービンと共に制作された。
売上枚数:約3,100万枚以上
●レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『Californication』
グラミー賞最優秀ロック・ソング賞受賞
国際的に最も商業的に成功したスタジオアルバム。バンドの過去2枚のアルバムをプロデュースしたリック・ルービンがプロデューサーに復帰
売上枚数:約1,500万枚以上
●リンキン・パーク『Minutes to Midnight』
グラミー賞最優秀ハードロック・パフォーマンス賞ノミネート
リック・ルービンとバンドの中核:マイク・シノダ共同プロデュース。ビルボード・アルバムチャート初登場1位。発売週のオリコン・アルバムチャートでもバンド初の1位を獲得するなど、世界31ヶ国のアルバムチャートで1位のセールスを記録。ゴールド・ディスク等の認定も多く受けている
売上枚数:約2,000万枚以上
●システム・オブ・ア・ダウン『Toxicity』
収録曲「「Chop Suey!」グラミー賞最優秀メタル・パフォーマンス賞ノミネート
リック・ルービンとSOADのコラボで最も成功した作品の一つ。メタルとアルメニア音楽を融合し、政治や社会問題を扱った歌詞が特徴的な2001年発表のアルバム
●メタリカ『Death Magnetic』
グラミー賞最優秀メタル・パフォーマンス賞受賞
HR/HMの最前線で戦い続ける孤高のバンド=メタリカが、長く連れ添ったボブ・ロックに別れを告げ、新たにリック・ルービンをプロデューサーに起用。自らの歴史を集大成するような、よりドラマティックで密度の濃いサウンドを創出した通算9枚目のアルバム
●エミネム『The Marshall Mathers LP 2』
グラミー賞最優秀ラップ・アルバム賞受賞
通算8枚目となるスタジオ・アルバム。ビースティ・ボーイズの「Fight For Your Right」を一部サンプリングしたシングル「バザーク」、リアーナをフィーチャーした「The Monster」他を収録。エグゼクティヴ・プロデューサーにリック・ルービンを起用
●ジョニー・キャッシュ『American IV:The Man Comes Around』
グラミー賞最優秀カントリー・コラボレーション賞受賞
史上最も売れた音楽アーティストの一人、ジョニー・キャッシュ67枚目のスタジオアルバム。キャッシュ晩年の最高傑作の一つ。アルバム収録曲の大半はプロデューサーのリック・ルービンの協力を得て、キャッシュが独自のシンプルなスタイルで演奏するカバー曲である
●ジェイ・Z『The Black Album』
グラミー賞最優秀ラップ・ソロ・パフォーマンス賞ノミネート
アルバムが7枚連続で全米初登場1位、という記録を持つNY出身のラッパー、ジェイ・Zの引退作(後に復帰)。自身がリスペクトする12人のプロデューサー(エミネム、ザ・ネプチューンズ、ドクター・ドレー、ティンバランド、リック・ルービン他)による12トラックを収録
●スレイヤー『Reign in Blood』
メタルシーンに革命をもたらし、多くのバンドに影響を与えたスラッシュメタルの名盤。リック・ルービンがプロデュースを担当。過激な内容と音楽性で多くの批評家やファンから賞賛を受け、1986年のリリースから今日に至るまでメタル史上最も影響力のある作品のひとつとされている。
リック・ルービン略歴
リック・ルービン(本名:Frederick Jay Rubin)/1963年3月10日、ニューヨーク州ロングビーチ生まれ
1984年
・ニューヨーク大学の在学中、寮の部屋を拠点に、音楽レーベル「Def Jam Records」を設立
1986年
・リック・ルービンのプロデュースにより、ラップグループRun DMCがエアロスミスの「Walk This Way」をカバー。スマッシュヒットとなる。ラップとロック、人種など文化の壁を超え「音楽史で最も偉大なミュージックビデオランキング」 で1位に輝いた
・全曲をルービンが手がけたビースティ・ボーイズのデビューアルバム『Licensed To Ill』が、 ヒップホップ初の全米アルバムチャート1位を飾り、7週連続首位を獲得する
1998年
・ジョニー・キャッシュのアルバム『Unchained』にて、プロデューサーとして初のグラミー賞最優秀カントリーアルバム賞を受賞
2006年
・年間最優秀アルバム賞のノミネート作品のうち、ディクシー・チックスの『Taking The Long Way』、 レッド・ホット・チリ・ペッパーズの『Stadium Arcadium』、 ジャスティン・ティンバーレイクの『FutureSex/LoveSounds』の3作のプロデューサーを務めた。
(ディクシー・チックス『Taking The Long Way』年間最優秀アルバム賞受賞)
2012年
・ルービンがプロデュースした、アデルのセカンドアルバム『21』がグラミー賞年間最優秀アルバム賞を受賞
2016年
・「レコーディング・アカデミー」より、彼の創造的および音響的な優れた業績と、録音音楽の芸術や技術への継続的な 貢献を称えられ、毎年行われる「プロデューサー&エンジニアズ・ウィング」のグラミー週間イベントにて「会長功労賞」を授与される
・エミネムのアルバム『リバイバル』のプロデュースを担当。エミネムの復帰作として話題を集める
2021年
・ルービンがプロデュースし、マリブのシャングリ・ラ・スタジオでレコーディングを行った、 ザ・ストロークス『The New Abnormal』が、グラミー賞最優秀ロックアルバム賞を受賞
・ポール・マッカートニーのキャリアを掘り下げた6部構成ドキュメンタリーシリーズ『マッカートニー 3,2,1』共同制作
2023年
・初の著書『The Creative Act』(邦題『リック・ルービンの創作術』)がペンギンプレスより刊行。世界25カ国で出版され、ニューヨークタイムズベストセラー1位 を獲得するなど世界的大ヒット、ベストセラーを記録する
・全世界で累計50億回のストリーミング再生を記録したシンガー・ソングライター、ビーバドゥービー(beabadoobee)の新作アルバム 『THIS IS HOW TOMORROW MOVES』を共同プロデュースし、カリフォルニア州マリブのシャングリ・ラ・スタジオで レコーディングを行う
・Apple Podcastsで、インタビューを主にしたポッドキャスト「Tetragrammaton」のホストを開始
2024年
・ルービンが全アルバムを共同プロデュースした「システム・オブ・ア・ダウン」についてのインタビューが公開。 ルービンが初めて彼らのライブを観た際のエピソードを語り、話題に。
参考元:Grammy Awards オフィシャルWebサイト(https://www.grammy.com/)、Wikipedia
リック・ルービンが「世界最高」の音楽プロデューサーと謳われる理由
リックは俺から色々引き出すのがすごくうまいんだ。すごくリラックスできる環境で、俺が何か思いつくと、彼はそこから導いていくのがすごくうまい。——エミネム
リック・ルービンはアーティスト本人の感性を高め最高のパフォーマンスを引き出す「創造性のグル(導師)」として知られています。
一緒に仕事をするミュージシャンと、彼らが作る音楽を正しい方向へ導く手助けをすることに重きを置いているルービンは、生み出される音楽やアーティストの言葉に注意深く耳を傾け、それについての意見や感想を述べ、アーティストの創造性を開花させるための適切な条件を整えることによって、自然な形で最高の作品が生み出されるよう促します。
『リック・ルービンの創作術』2024年12月19日発売!
世界25カ国で発売
ニューヨーク・タイムズ ベストセラー第1位
世界のトップアーティストたちの才能を引き出し、最高の作品を生み出してきた究極の音楽プロデューサーが、創造性を最大限に発揮するための、マインドセットとアクティビティについてを1冊にまとめた指南書
「素晴らしい作品を作るためには何をすべきかを書くつもりでしたが、結果的にそれは“どう在るべきか”についての本となりました。」————リック・ルービン
世界最高の音楽プロデューサーとして名高いリック・ルービンは、アーティストが自分自身に抱く期待以上の能力を引き出し、素晴らしい才能を発揮するように導くことで、数多くの偉大な作品を生み出してきました。ルービンは「創造性の源」について長い年月をかけて思考するうちに、そもそも「創造性(クリエイティビティ)」とは、アーティストやクリエイターのためだけにあるものではなく、この世界全体と関係があると学びました。ビジネスにも、休養を取るときにも、また、日常生活や子育てなど、「創造性」は人生のどんなステージにも存在し、その才能を発揮する場所を拡げることができるのです。
本書は、誰もが歩める、創造性を高めるための道、ルービンの知恵と洞察の道を辿る学びのコースです。長年の経験から得た知恵を78項目に凝縮し、クリエイティビティを誰もが感じられる瞬間や、人生そのものを近くに引き寄せ、成功へと導いてくれる、感動的な読書体験を提供します。
書誌情報
書名:リック・ルービンの創作術
著者:リック・ルービン/ニール・ストラウス
訳者:浅尾敦則
仕様: A5判(210×148mm)/ハードカバー/468ページ
価格:¥3,520(本体¥3,200)
発売日:2024年12月19日(木)
書誌ページはこちら
https://books.jeane.jp/books/thecreativeact/